パラダイム

あるパラダイムを意識する

認知症と見当識障害

 

           はじめに

私は現在、脳出血の後遺症で右半身に麻痺があり、また複視の症状も抱えながら、リハビリに取り組んでいます。年齢は74歳になりました。リハビリ施設では私より年上の方も多く、物忘れが目立つ利用者と接することがよくあります。

一方で、私は今のところ記憶力は比較的しっかりしており、利用者やスタッフの名前もきちんと覚えています。しかし、身近にいる方々の物忘れが、単なる加齢によるものなのか、それとも認知症によるものなのか——その違いを意識するようになりました。

そこで今回、自分自身の視点も交えながら、「認知症」とは何か、どのような種類や症状があるのか、そしてどう向き合っていけばよいのかについて、ブログにまとめてみました。

高齢社会が進む中で、「認知症」は私たちにとってますます身近な課題になっています。しかし、「物忘れ=認知症」と決めつけてしまうのは早計です。正しい理解とともに、やさしく向き合う視点が今こそ求められています。

https://www.gov-online.go.jp/article/202501/entry-7013.html

認知症とは?原因・症状・対処法から予防まで | 認知症ねっと

認知症 - Wikipedia

           認知症とは?

認知症とは、一度正常に発達した認知機能(記憶・判断力・言語能力など)が、後天的な原因によって低下し、日常生活に支障をきたす状態のことを指します。加齢に伴う「物忘れ」とは異なり、生活機能や社会生活に影響が出る点が特徴です。

75歳から増えだし、90歳以上ではほぼは半数の人が罹患しています。

認知症有病率
年齢階級 有病率(%)
65~69歳 1%
70~74歳 3%
75~79歳 7%
80~84歳 17%
85~89歳 33%
90歳以上 50%
  22年結果

            種類

1. アルツハイマー認知症

2. 脳血管性認知症

3. レビー小体型認知症

4. 前頭側頭型認知症(ピック病など)

          主な症状

症状は大きく「中核症状」と「周辺症状(BPSD)」に分けられます。

● 中核症状

  • 記憶障害(忘れるだけでなく、思い出せない)

  • 見当識障害(時間・場所・人物がわからない)

  • 判断力・理解力の低下

● 周辺症状(BPSD)

  • 妄想、徘徊、暴言・暴力

  • 抑うつ、不安、興奮

  • 介護する側にも大きな負担がかかることがある

          治療と対応方法

薬物療法

  • ドネペジルなどの抗認知症薬(進行を遅らせる)

  • レビー小体型では、パーキンソン症状にも注意が必要

● 非薬物療法

  • 回想法(昔の写真や歌を使った記憶の刺激)

  • 音楽療法・園芸療法などによる感情面の安定

  • 規則正しい生活リズムの維持

           見当識障害とは?

見当識障害(けんとうしきしょうがい)とは、「今がいつなのか」「自分がどこにいるのか」「自分が誰なのか」が分からなくなる状態です。認知機能のなかでも、自分と周囲の関係を理解する基本的な力が失われます。

進行は以下の順で見られることが多いです:

  1. 時間の見当識障害:日付や季節、時間帯がわからない

  2. 場所の見当識障害:現在地がわからない、自宅と施設を混同する

  3. 人物の見当識障害:家族や自分自身の認識が曖昧になる

    見当識障害の症状と対応 | 認知症ねっと

        認知症の種類と見当識障害の関係

アルツハイマー認知症

  • 初期から時間の見当識障害が出やすく、進行に伴って場所・人物にも影響が拡大

脳血管性認知症

  • 発症部位によって症状が異なり、見当識障害が強く出る人もいれば、ほとんど見られない人もいる

レビー小体型認知症

  • 幻視や認知の揺れと共に、場所や人物の見当識障害が比較的早く出ることがある

前頭側頭型認知症

  • 初期は人格や行動の変化が目立ち、見当識障害は進行してから現れる傾向

            向き合い方

認知症は完治が難しい病ですが、「どう生きるか」「どう支えるか」は私たちの選択に委ねられています。

  • 否定しない:「なんで分からないの!」ではなく「大丈夫、私がいるよ」

  • 環境を整える:安心できる空間とわかりやすい工夫が重要

  • 介護者のケアも忘れずに:疲れや孤独を軽減するための支援も必要

             高齢者が転居

年齢が上がれば体力が衰えてきます。坂道や階段が非常にきつくなり転居を考えることもひつようです。そこで、高齢者の転居の注意点をまとめました。

 

1. 健康状態の確認と医療機関の確保

  • 転居先でも現在のかかりつけ医と連携が取れるように、紹介状や薬の情報を準備。

  • 新しい住まいの近くに内科・整形外科・リハビリ科など、必要な医療機関があるか確認。

  • 福祉タクシーや訪問診療など地域の介護・医療サービスを調べておく。

2. バリアフリーと安全性の確保

  • 段差が少なく、手すりや滑りにくい床材がある住居が望ましい。

  • 夜間照明の設置やトイレ・浴室の安全対策も重要。

  • 緊急通報装置(ペンダント型・壁設置型など)を検討する。

3. 周囲とのつながり

  • 孤立を防ぐため、自治体の高齢者サポート体制や地域包括支援センターを活用。

  • 新しい土地に知人や親類がいない場合、見守りサービスや定期訪問の利用を考慮。

4. 引っ越し作業の工夫

  • 体力的な負担を軽減するため、引っ越し業者の「高齢者プラン」や荷造りサービスを利用。

  • 不要な荷物は事前に整理(生前整理)し、必要最低限で移動。

  • 慣れ親しんだ家具・日用品はできるだけ新居にも持参して安心感を。

5. 行政手続きと介護認定の移管

  • 住民票の移動により、介護保険サービスは一時的に利用できなくなることがある。

  • 転居前に新住所での介護保険認定の申請スケジュールを確認。

  • 各種サービス(電気・水道・NHKなど)や住所変更の手続きを早めに済ませる。

6. 転居による心身への影響に配慮

  • 新しい環境に慣れるまで時間がかかるため、焦らずゆっくり適応を。

  • 認知症の兆候がある場合、環境の変化で進行することもあるので、家族や医師と相談。      

          最後に

 

認知症は、誰もがかかりうる身近な病気です。何度も同じことを言ったり、同じ行動を繰り返したり、ときに他人を疑ったりする姿は、周囲にとって煩わしく感じられることもあるでしょう。とくに身内であればあるほど、かつての威厳を失っていく姿に、戸惑いや情けなさを覚えるかもしれません。

だからこそ、認知症を「怖い病気」として遠ざけるのではなく、「共に生きるもの」として受け入れていくことが大切です。見当識障害をはじめとするさまざまな症状も、その人が歩んできた人生の延長であり、死に向かう過程における自然な防御反応なのです。

私たちは、失われた機能に目を向けるのではなく、本人に「まだできること」に注目し、その力を尊重していくべきだと思います。それが、共により良い日常を築くための第一歩だと、私は思います。