ある考え方では

あるの視点から

和歌の技法と本歌取りの魅力

はじめに

和歌は、5/7/5/7/7の31文字からなる短い詩です。西洋の詩とは異なり、日本語では母音で区切ることができるため、韻を踏む代わりに母音の数でリズムを取る方が自然です。

かつては長歌も存在しましたが、日本では特に和歌の形式が多く残りました。和歌の短さを補うための技法のひとつが「本歌取り」です。このブログでは、本歌取りを中心に、他の和歌の技法についてもまとめています。

和歌 - Wikipedia

日本の詩歌文化

日本の詩文化は、長い歴史の中で深く育まれてきました。確かなデータはありませんが、詩を書く人の割合は、西洋よりも格段に多かったのではないかと思います。

特に和歌は、その形式美や豊かな感情表現で、古代から現代まで多くの人々に愛されてきました。『万葉集』や『古今和歌集』といった歌集が編纂されただけでなく、『源氏物語』のように和歌を散りばめた文学作品も書かれ、詩は日本文化の重要な一部として位置づけられてきました。

万葉集の和歌一覧まとめと解説 現代語訳付き

古今和歌集 - Wikipedia

和歌の技法

和歌には独自の技法がいくつか存在し、詩に深みを与える役割を果たしています。代表的な技法を紹介します。

見立てはメタファーとも言い西洋の詩でもよく使われます。他の技法もメタファーに付随しています。

本歌取りとは?

本歌取りは、過去の名歌や有名な和歌の一部を借用し、それを基にして新しい和歌を創作する技法です。古典的な詩歌の知識を背景に、過去の和歌のエッセンスを取り入れて新しい詩を創造することで、詩の連続性や深みが生まれます。

代表的な本歌取りの和歌 20選
  1. 藤原定家が基

    • 本歌:「月見れば ちぢにものこそ かなしけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど」(藤原定家
    • 本歌取り:「見渡せば 花も紅葉も なかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮」(大江千里
  2. 西行

本歌取りを楽しむポイント

和歌や本歌取りを味わうためには、過去の名作やその背景を理解することが大切です。特に本歌取りの場合、元となる本歌を知ることで、その和歌がどのように発展し、新しい意味が加えられたかを読み取ることができ、和歌をより深く楽しめます。また、自分で和歌や本歌取りに挑戦することで、日本の伝統文化を実感できるかもしれません。

本歌取 - Wikipedia

さいごに

和歌は、決して難しいものではありません。季節の移り変わりや感情を表現するシンプルな31音に挑戦してみてください。特に掛詞や縁語などの技法を取り入れることで、自分自身の和歌に深みが加わり、詩作の楽しみを味わえます。