考え方

あるの視点から

地球温暖化

はじめに

2024年の夏は例年にも増して非常に暑く、9月12日現在も名古屋市では午前10時に気温が30度を超え、最高気温は34.6度に達すると予想されています。通常、9月は秋に向かう時期ですが、厳しい暑さが依然として続いています。

NHKが発表した冒頭のグラフは、紀元後の気温推移を推計値と最近の実測値に基づいて作成されたものです。データの出典や分析手法を考慮すれば、このグラフは信頼性のあるものであり、地球温暖化の影響を明確に示しています。地球温暖化は地球上のすべての人に影響を与え、個人の生活だけでなく、経済や他の人間活動にも密接に関連しています。そのため、気象学の専門家だけでなく、一般の人々も多くの意見を発信しています。

グラフが示す通り、20世紀以降の気温上昇は急速かつ長期的に続いており、現在の状況は極めて危機的です。すでに手遅れと感じる人も少なくなく、早急な対策が求められています。この現象に対する意識の違いについて、さらに深く調べる必要があると感じます。

他のグラフ

グラフに表示する期間によって、イメージが大きく異なります。冒頭のグラフは紀元後の全期間を対象にしていますが、次のグラフは過去2万3千年にわたるデータを示しており、近年のスケールが変えられています。

さらに、産業革命以降を見たものと思われるグラフでは、1891年以降に2本の補助線が引かれています。同じ期間を対象にしたグラフでも、補助線が1本だけのものを見ると、イメージはやや異なります。

おわりに

グラフやデータの提示方法によって、受け手が受ける印象は大きく変わります。特に気候変動に関する議論では、データの解釈が多様で、さまざまな視点や意図が交差します。トランプ氏など気候変動に懐疑的な立場の人々もいる一方、科学的な合意では、気候変動の主要な原因が人間の活動にあるという見解が主流です。

もし気候変動が臨界点を超えた場合、制御が効かなくなり、私たちの生活環境に深刻な変化が生じる可能性があるとの警告は、軽視すべきではありません。過去の大規模な絶滅危機は自然現象が引き起こしたとされていますが、現在の危機は人間の影響が強く関わっており、それを無視することはできません。

火山活動や隕石の衝突があっても、現在の地球には多くの生命が存在しています。これをもって「地球温暖化」は地球の問題とされがちですが、「地球にやさしい」という表現は誤解を招く可能性があります。地球そのものが持つ振れ幅だけでは、生命が繁栄することは難しく、生命活動がその恒常性に大きく寄与しているのです。私たちホモサピエンスは、生き延びた種であり、「地球にやさしい」というより「人にやさしい」という視点が重要です。

地球は45.5億年前に誕生し、生命が生まれてから約38億年が経ちました。もし人間活動が気温上昇と密接に関係していなければ幸いですが、もしそうであれば、取り返しのつかない事態になるかもしれません。既に手遅れである可能性もありますが、予防策を講じることは、私たちホモサピエンスが生き続けるために極めて重要です。

5大絶滅事件とは?地球で起こった大量絶滅と6回目の惨劇 (ecotopia.earth)