考え方

あるの視点から

ウィスキー3:樽詰めから瓶詰まで

  はじめに

今回は、ウィスキーの樽詰め・貯蔵をブログにしました。

この工程は、樽詰めと熟成保管という長く最も重要な期間です。何年ものウィスキーは有名ですが、樽貯蔵の期間です。どの樽材を使うかでウィスキーの風味が変わります。オークが主体ですが、外の酒も樽を再利用したり。焦がしたり(チャー)、ミズナラをつかったりといろいろ工夫します。

ミズナラを使ったのは日本ですが、初期は失敗だと思われていましたが、長い年月が経って、独特のうまみが生まれました。

  1. ウィスキーの樽とは?

ウィスキーの製造において「樽」は極めて重要な役割を担っています。蒸留されたウィスキーは樽に詰められ、長期間の熟成を経て独自の風味や色が形成されます。熟成に使用される樽の材質やサイズ、以前に何を貯蔵していたかは、最終的な風味に大きな影響を与えます。一般的にオーク材が使用され、特にアメリカンオークやヨーロピアンオークが主流です。また、風味の複雑さを追求するため、再利用されることも多くあります。

  オーク樽の特徴
  アメリカンオーク  : バニラやキャラメルのような甘い風味が特徴。
    ヨーロピアンオーク  : ドライフルーツやスパイス、ナッツのような複雑な香りが得られる。

  2. 樽詰めカスクフィリング)

蒸留したばかりのウィスキーは「ニューポット」と呼ばれ、無色透明で非常にアルコール度が高い状態です。このニューポットを樽に詰め、長い熟成の旅が始まります。  
樽詰めの際、ウィスキーのアルコール度数は通常60〜65%に調整されます。これは、樽内での熟成を進めるために適切な度数です。熟成期間中、ウィスキーは樽の木材から味や色、香りを引き出し、独特の風味を得ていきます。

  3. 熟成期間

樽詰めされたウィスキーは、数年から数十年にわたり熟成されます。熟成期間中、ウィスキーは樽の木材に含まれるタンニンやリグニン、ラクトンといった成分を吸収し、複雑な香りと色合いが形成されます。また、季節による温度や湿度の変化により、ウィスキーが樽の内外を行き来し、熟成が進んでいきます。

  熟成中の変化
    色の変化  : 最初は無色のニューポットが、徐々に琥珀色に変化します。熟成期間が長くなると、濃い色合いが得られます。
    香りの変化  : バニラ、キャラメル、ナッツ、ドライフルーツなど、さまざまな香りが時間とともに加わります。
    味わいの深み  : 若いウィスキーではアルコールの強さが目立ちますが、熟成が進むとともに、滑らかで複雑な味わいが生まれます。

  4. エンジェルズシェア(Angel’s Share)

熟成の過程で、樽に貯蔵されたウィスキーはわずかずつ蒸発していきます。これを「エンジェルズシェア」=天使の分前 と呼びます。年間で約2〜3%のウィスキーが蒸発し、これが天使たちに与えられた分とされるわけです。蒸発の度合いは貯蔵場所の温度や湿度に左右され、熱帯気候ではより多くのウィスキーが蒸発することもあります。

5.樽買い

樽ごと買って、特別なボトルにしたり、投資したりする人もいます。また、いくつかの樽を買って、ブレンディング後瓶詰めを行う業者もいます。

ウイスキーを樽買いする方法。価格やおすすめの蒸留所、選び方を解説 - KOSOTTO (uridoki.co.jp)

 

サントリーの白州製造所や山崎製造所のバーでは、シングルカスクも飲める。

  まとめ

ウィスキーの熟成から瓶詰めまでの工程は、ウィスキーにとって再重要な部分です。樽の材質や熟成期間、蒸発するエンジェルズシェア、ブレンディングの技術など、どれもウィスキーの最終的な風味を決定する要因となります。これらの手間と時間をかけた工程を経て、私たちは一本のボトルに詰まった奥深い味わいのウィスキーを楽しむことができるのです。