ある考え方では

あるの視点から

円安と日本経済の行方

はじめに

GNP比で見ると、日本の負債はG7諸国の中で飛び抜けて多いです。日本の海外資産残高は日本国債の総額を上回っているため、日本は負債を抱えることができました。ただし、その負債を返済するのは我々国民であり、負担率は増加しています。海外からは日本の純資産は負債を上回っているので、債務超過にならないと言われますが、これは税金や社会保険料はまだまだ増加できるという事です。国民負担率は現在47.5%ですが、どこまで上がるのでしょう。この負担に見合った政府であることを願っています。

令和5年度の国民負担率を公表します : 財務省

負債の推移

 

ドル為替

日本政府の負債額とドル為替は概略逆相関しています。ドル為替は原則として市場で決まります。ただ、時々政府が介入しますし、投機筋が動くこともあります。1973年(昭和48年)2月14日までは、ドルは360円に固定されていました。ベトナム戦争の戦費がかさみ、1971年8月15日にドルと金の交換を停止したこと、貿易による赤字が増加し、特に赤字の多かった円を自由化しました。

長い目で見れば、為替は国力を示しています。

 

さいごに

自由化後のドル為替について述べます。為替の自由化によってバブル経済が発生しました。バブル経済とは、借金に依存する経済のことを指します。当時、大蔵省は銀行に対して強力な影響力を持っており、融資額を抑えることでバブル経済を制御することが可能でした。しかし、国会は大蔵省に対して強い権限を持っていたため、膨れ上がった国家予算を大幅に削減することはできませんでした。議員たちは選挙対策として公共事業の予算を削減することができず、その結果、国の負債が増大しました。

国家負債の直接的な原因は当時の政権にありますが、その政権を選び支えた国民にも大きな責任があります。

円安に困るのも国民であり、その原因を作ったのも国民です。円安の原因を深く掘り下げ、誤りがあれば、同じ過ちを繰り返さないためにはどうすべきかを考える必要があります。

現在、ネット上では円安を止めない日銀や岸田政権への不満が溢れていますが、その原因の大部分はあなた方にあると考えます。