ある考え方では

あるの視点から

賃貸不動産

賃貸不動産

はじめに

YouTube上の賃貸不動産に関する多くの情報は、一般的には業者によるものであり、PRや高額セミナーへの勧誘などが含まれることがあります。これらの情報提供者のほとんどは、金銭を目的としたYouTuberです。彼らはアクセス数によって収益を得ることができ、そのために多くの情報は金銭を目的としています。一部のサイトは大げさな表現を用いたり、顔を隠したりしており、これらは主に娯楽やドラマの要素が強く、信頼性に欠ける場合があります。

また、中には詐欺ではないかと疑われるサイトも存在します。このような場合、情報の信頼性を確認するためには、信頼できる情報源や専門家の意見を参考にすることが重要です。不動産に関する重要な意思決定を行う際には、信頼性の高い情報を得ることが不可欠です。

実際

不動産の利回りに関して一般的に言及されるのは、表面利回りです。これは、不動産の価格に対して全ての室の賃料総額が何%かを示したものです。表面利回りは建物の評価の一指標として役立ちますが、実際に賃貸経営を行う場合には、実質利回りを考慮する必要があります。また、家賃が適切であるかどうかを確認するためには、専門の会社が存在しますが、一般に法人向けのサービスであることが多いです。

単身者向けの場合、空室率がゼロでも家賃収入が100%になるわけではありません。入れ替えによる修理や清掃、契約者の都合などで、家賃が入らない期間が生じることがあります。実際の利回りは、空室率を考慮して算出されます。全国平均の空室率は約7%であり、したがって実際の利用率は93%となります。

経費には以下の項目が含まれます:

1. 支払利息:不動産投資ローンの金利。一般的には1.5%~4.5%です。
2. 入居者募集の広告宣伝費:成功報酬制で、成約時に賃貸料の1か月分がかかります。
3. 修繕費:
   - 日常的な修理
   - 退去時の修理
   - 塗装、タイル補修、防水、廊下やベランダの床材交換など、約12年ごとに必要な大規模な修繕
4. 管理費:建物の点検や家賃回収などの管理業務に関する費用
5. 損害保険料:火災保険や地震保険などの損害保険料
6. 租税公課:固定資産税、都市計画税、事業税などの税金
7. 共用部分の水道光熱費
8. 消耗品代:事務用品やパソコンなどの消耗品にかかる費用
9. 清掃代:共用部分の清掃にかかる費用
10. 減価償却
11. 税理士費用
12. エレベータ点検:定期的なエレベータ点検の費用(毎月)
13. 仲介手数料:賃貸料の1ヶ月分の仲介手数料

大型修繕に関する費用は、大体12年ごとに行うことが推奨されます。この費用は建築費の約10%程度に相当します。毎年、建築費の約8%を積み立てて、大型修繕に備えることが一般的です。

最近では、ある程度以上の規模の企業は、入居時や退去時に専門業者に業務を委託することが一般的です。入居時には、専門業者が家賃交渉を行ってくることがあります。退去時には、修繕費などを最小限に抑えるため、管理会社が提出した修理見積もりに納得しづらいこともあります。彼らにとっては、顧客は入居者およびその企業であり、貸主や管理会社は敵対的な存在とみなされることがあります。

これは大家にとって痛手ですが、首都圏の標準として、2年ごとに賃料の2か月分の更新料を認めることが一般的です。ただし、他の入居者や賃貸条件を提示している場合、更新料を請求することは難しいでしょう。

気を付ける点

都市部では空室率が15%を超えると赤字になることが多いと考えられます。新築後10年以内では実質的に空室率はゼロに近いことがあります。5年以内で実際の空室率が5%以上であれば、売却を検討することが適切かもしれません。

近年はスマートホームが普及しており、鍵や空調、照明などがスマートフォンと連動しています。また、料理に関連した機能も連動することがありますが、その場合は専用の機器が必要です。

時流に乗らなければいけないことと乗っては損なことがあります。

おわりに

賃貸経営は決して「不労所得」ではありません。むしろ、賃貸経営は事業として考える必要があります。業務委託には手数料がかかりますし、すべてを任せるような「サブリース」では通常赤字になります。

常に考えるべきことは、その不動産が何に適しているのか、そしてどのようにすれば収益を最大化できるのかです。自分でできること、他人に委託すること、そして効果的な管理方法を考え抜くことが重要です。