はじめに
24年8月10日(土)
先週1週間(8月5日~9日)の日経平均株価の主要指標のチャートです。先週は、過去に類を見ないほどの乱高下しました。評論家たちも混乱しているようで、個々の立ち位置から発言している印象を受けます。私は、ほとんどの専門家を信用していませんし、ネット上の情報は大部分が偽情報だと考えています。したがって、私は信頼できるデータや公表されているデータに基づいて判断しています。
指標を並べて分析すると、新たな見解が得られるのではないかと思い、今回並べてみました。
金曜日の前場は35,500円前後で推移しましたが、後場に入ると急落し、34,500円近くまで下げ、その後35,000円を確保しました。おそらく、コンピュータによる自動取引の影響と思われます。最終的には前日比で200円弱の下落で終わりましたが、上下幅は1,200円(約3%)以上に達しました。
今週の値動きは荒々しいものでしたが、2年前の水準を下回ることはなく、昨年5月以降の急激な株高の調整と見ることもできます。大口投資家が利益確定の売りを行い、それにコンピュータが反応して月曜日の暴落を引き起こした可能性も考えられます。これらの点について考察しました。
今週の日本株
幾つかの日本株の指標の一週間のチャートです。
増資などを考慮した単純平均を基にしている日経平均株価は値嵩株の値動きが強調されます。
日経平均株価とは?概要・特徴・銘柄の選定基準等の基礎知識を解説 | 三菱UFJ銀行 (mufg.jp)
ただ長期間データーがあり、225個の少数の銘柄でありながら、日本株全体の株価に大体連動しているのはすごい事です。ですから代えがたく、日本株の指標として、一般的に使われます。
ただ、時々銘柄の交換があります。10年以上の前のデータとの比較は、実質意味がありません。
ただ、この急激に株価を上げたのは外国人投資家の為と言われています。そこで、外国人投資家はまずはドルで、日本株を見ていると思いドルベースの日経平均です。値動きが少なくなった気がします。ただ、縦軸のスケールが違うのは注意する必要があります。(正しくは海外投資家はドル建てTOPIXだが、いいデータがないので)
過去
これは過去の値動きについての考察です。2年間のデータを見ると、株価が上昇し始めたのは昨年の5月からだと理解できます。
1年前、2023年7月の終値は33,172.22円で、現在の水準より約5%低かったことがわかります。
1985年からの値動きです。昨年5月以降急に上げていて、その上がり方は異常でした。2022年7月の終値は、27,801.64円でした。
おわりに
世界的な不況に突入したと言う人がいますが、日本株暴落の説明になっていません。2年単位で見れば下がっていません。むしろここ1年異常に上昇しました。その調整が暴落と見えたのではないかと思います。
投資は利益を生むこともあれば、損をすることもあります。しかし、株式は長期的に見れば、50年単位では上昇する傾向にあり、配当金も得られます。固定金利で考えると、高くても5年国債の金利は3.9%程度です。安定した収益を上げている大企業の株でも、配当利回りは約2%あります。株価が下がると、配当利回りが上昇することも意味しますので、預金するよりも株式投資の方が有利だと考えられます。
ただし、東京電力のような例もあるため、投資先の銘柄はできるだけ分散することが重要です。銘柄を分散すればするほど、配当利回りが向上する可能性があります。また、少額しか投資できない人にはファンドという選択肢もあります。ただし、どのような資産に投資しているファンドか、手数料がいくらかといった点は非常に重要です。
指数に連動するインデックスファンドよりも、高いリターンが見込める株式を選んで売買するアクティブファンドはごく少数と言われています。そのため、手数料ができるだけ安いインデックスファンドが良い選択肢だと思います。
FRBの独立性、90年ぶり後退も 「トランプ提案」に波紋 - 日本経済新聞 (nikkei.com)
中央銀行の独立性が危機に瀕しています。現在の民主主義は、選挙による政策決定をベースにしつつ、いくつかの制限を設けることで成り立っています。その制限には、以下のものがあります。
これらの制限は、自由な報道によって裏付けられています。この枠組みは、第二次世界大戦の反省から生まれたものです。
ナチス・ドイツ、日本帝国、イタリアのムッソリーニ政権が台頭した時期にも自由選挙が行われていましたが、自由選挙=民主主義とは限りませんでした。
第二次世界大戦から75年が経ち、最近の情勢では、選挙=民主主義とみなされる風潮が再び強まりつつあります。